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日々の稽古、私の剣道に対する考えなどを綴ります。

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さて、今日は基本中の基本でありながら、何年、いや、何十年やっていてもなかなか会得し切れない「体の中心」についてです。


まず、下の図を見て下さい。

この図は、竹刀を構えた時の足の位置を示したものです。


が、実はこの図、剣道において極意とも言える全てを表した図なんです。


まず足の置き位置を見てみましょう。
左右の足は肩幅くらい、ちょうど間にこぶし一つ離れた位に開きます。
そして左足のつま先の位置に右足のかかとが来るようにして構えます。
この位置関係を示すのが横に引かれた水色のラインです。
そして右足のかかとは紙一枚分、左足のかかとは握りこぶし一つ分ほど浮かせて、つま先で体重を受け止めます。


そしてこの横に引かれたラインの真上に左右の肩があって、初めて自然体の構えになります。


自然体に構えることは剣道でもっとも大切なことで、これに異論がある人はいないでしょう。
自然体に構えることが出来れば、いつでも動け、何にでも対応出来ます。


私がまさしくそうなのですが、自然体からどうしても打ちに行きたくて、このラインより前に両肩が位置する構えをする人がいます。
一見、その方が早く踏み込めそうに見えるのですが、実際は逆です。
打ち込む際、どうしても前方に重心がずれてしまっているので、一度重心を後ろに下げてから打ち込むことになってしまいます。
その分、ワンテンポ遅れた打ちになってしまうのです。


これは実際にやってみるとわかると思います。
図のように足を構えた状態で、両肩を前方に倒してみて下さい。
重心が右足にかかってしまいますよね?
そこから飛び込もうとしても、重心が乗っている右足を前に進めることが出来ないでしょう。
前へ出るには一度重心を後ろに戻し、左足に重心が移ったところでようやく右足を前に進めることが出来るようになります。
この一瞬の時間差によって、自分の打ち込みが相手に避けられてしまいます。
なお、これは打突時、打突後も同様です。
両肩が前に出てしまうと前のめりにつんのめった打ち方となり、美しい打突姿勢ではなくなってしまいます。
絶えず両肩は、両足の中心線上にあるように心掛けましょう。


次に縦の水色のライン。
これは左右の足の中心に線を引いたものです。
そして剣道においては構えてから構えを解くまで、このライン上だけを左手は動くことになります。
構えているときはもちろん、打突時にも、打突後も、絶対にこのライン上から左手がそれてはいけません。


切り返しや胴打ちの基本練習の時に良く見られるのですが、このライン上から左手が外れてしまっている人が非常に多いこと。
これをずらしてしまうと、それだけ相手に多くの隙を与えていることになり、打突は冴えの無い「殴り」へと変わってしまいます。
いくら有効打突部で相手の面や小手、胴を捉えていたとしても、残念ながらそれでは「一本」になりません。


左手がこのライン上にあり、なおかつ手の内を内側に絞って打ち込むことで技に冴えが出ます。
この冴えが一本を勝ち取るためには重要なのですが、理解している人は少ないように感じます。


最後は縦のラインと横のラインの交わる点、まさに中心です。


この真上には当然頭がきます。
肩と同じように、構えた時だけではなく、打突時も打突後も、真上からみた中心に頭がなくてはいけません。
そうすることで相対する相手の全体を見ることが出来、隙を見付けやすくなります。
と同時に、相手からは隙がないように見えます。


もうひとつ、この中心の上になければならないのがです。
やはりいつでも腰が中心を保っているのが重要です。
打突時に腰が残ってしまったり、鍔迫り合いをしている時に腰が引けている子が複数いますが、これでは思うように相手を打つことが出来ません。
それどころか、俊敏に動くこと自体が危うくなってしまいます。


水色のラインが交わる中心の真上には、頭と腰、両方が絶えず鎮座するイメージをもって稽古すると、立ち姿も美しく、正確で速い打突を行うことが出来るようになりますよ。


長くなりましたので、とりあえず今日はここまで。
続きの「中心」はまた後日ご紹介いたします。

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自分が実践出来ていないのであまり大きなことは言えないのですが、自分に対しての戒めの意味も込めて、是非意識して欲しいことがあります。


それは中心を意識することです。


何の中心?
って疑問が当然出てくると思うのですが、剣道には数えきれないほどの「中心」があり、それを知っているのと知らないのとでは雲泥の差が出てしまいます。
これを機会に、稽古の際に「中心」を意識して稽古してみて下さい。
それが自然と試合で出せるようになれば、絶対に勝利への活路が開けます!


が・・・
あんまりにも沢山ありすぎるので、明日以降、一つずつそれぞれの中心をご紹介することにします。
今日は稽古で疲れてしまったので・・・f(^^;)


ということで、明日をお楽しみに!
ゴメンナサイごめんなさいゴメンナサイっっっ!!!<(_ _)>

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剣道の稽古を行う前にも後にも、黙想を行います。


で、ここで質問です。
黙想って何でしょう?


まずそれを知るために、黙想を行うときの姿を思い浮かべてみましょう。
正座をしたへその前で手のひらを上に向けた輪を作り、軽く目を閉じますね。


このとき、へその前で組んだ手の形、これが意味するものはです。


では魂の形って、どんな形ですか?


実はみなさん、一度は必ず目にしているはずです。


これ、見たことありませんか?

↑武道館の屋根に輝く擬宝珠(ぎぼし)


もっと身近なところでは、神社やお寺にある石灯籠のてっぺんにも・・・

見たこと、ありますよね?


怪談などで出てくる人魂の形も、同じようなたまねぎ型です。


そう、黙想のときにへその前で組む手の形は、このたまねぎのような形になっていなければいけません。


つまり、体の中心に魂を置くことで自分の精神を集中し、自我を高めることを目的としているのです。


手の形が崩れていては、それは魂の形が崩れていることを意味します。
手はちゃんと「たまねぎの形」で組むように、心がけて下さい。

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先日のブログで血豆のことを書きました(参照:血豆が出来た)。
おかげで今日は左足に体重をかけると痛くて痛くて、とてもじゃありませんが稽古どころではありません。


そこで今日の稽古では、左足にサポーターを付けて稽古をしました。

これ↓

まぁ、サポーターを付けたところで気休め程度、痛いものは何をしても痛いんですけどね。(苦笑)


ところがこのサポーターをつけて飛び込もうとすると、どうしても左足が滑ってしまい、ズッコケたような打ち方になってしまいます。


そこで「ハッ」と気が付きました。


何故左足が滑ってしまうのか。
それは足首の力で床を「蹴って」いるからです。


実は随分前から、いろいろな稽古をつけて下さる先生方に
「腰から前に出る」
ように注意を受けていました。


その理由がまさにここでした!


左足の足首の力で床を蹴っているので、左足はその場に残ってしまいます。
すると上体は前のめりとなり、結果腰が「残った」飛び込み方となってしまっていたのです。


今日、たまたまですがサポーターを付けて稽古をし、どうしたら左足が滑らないように飛びこめるか試行錯誤していて、ようやくココに気が付いたのでした。
↑遅っ!!! (;^_^A


今までは腰から前へ、前へ・・・
と「腰」ばかりに意識がいっていて、足の扱いがおろそかになっていたのですね。


さて、ではどのように飛び込むのが正しいのでしょうか。


これは実際に今日やってみた私の感覚なので、表現方法が正しいかどうかはそれぞれ個人差があると思います。
なので鵜呑みにするのではなく、あくまでそういう感覚なんだな・・・くらいのニュアンスで受け止めて下さい。


まずイメージとしては、踵を浮かせた左足の下に、くさび型の積み木をぴったりとはめ込む感じ。
実際に前へ体を進めるときには、そのくさび型の積み木を左足の足の裏全体で踏み込むようにします。


すると右足がスムーズに前へと運べ、自動的に左足は右足のもとへと引きつけられ、腰から前に出た打突が出来るようになりました。


実際に私はこのイメージに則って今日の稽古をしてみたところ、久し振りに「前に出る」稽古を出来た感覚が得られました。
きっと学生時代の私は、まるで意識することなく、この飛び込み方が出来ていたのでしょう。


15年ほどのブランクを経て稽古に復帰した私にとっては、久々に体全体が前へと押し出される稽古が出来、今日の稽古は本当に充実したものとなりました。


しばらくの間は血豆が完治したとしても、サポーターをつけたまま、左足が滑りやすい状態で稽古を続けようと思っています。
そうすることで体が感覚を思い出し、自然と元の飛び込み方に矯正されることを期待して・・・。

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さて、剣道袴の折り目が示すものはしっかりと理解していただけたでしょうか。


実はここからが本題です。


袴を身に付けた者=五常、忠・孝を兼ね備えている

からこそ、袴を身に付けることを許されています。


が、普段の稽古をちょっと思い返してみて下さい。


稽古の相手に、楽な相手を選んでいませんか?

強い相手、厳しい先生と稽古をするのはつらく、苦しいものです。
しかし相手は君を強く、立派にしようと思うからこそ、そのようにしています。
君を思う相手の気持ちから逃げているようでは、己に勝っているとは言えません。


道場(実際は体育館ですけれど)へ入る際、きちんと礼をしていますか?

これはこれからここで稽古を行う子供は当たり前の話。
ですが子供だけに限った話ではありません。
今日もいつもと変わりなく、子供が元気に稽古を出来る。
その場を与えてくれている道場に対して礼を尽くすのは、親も同様に礼を尽くすべきでしょう。


切り返しや基本の面打ちが終わった後など、きちんと相手に礼を正していますか?

ついついおざなりになり、お互いに礼もそこそこに次の相手と剣を交えている姿を見かけます。
特に年齢が上になるほど、この傾向が強いです。
しかしお互いに自分の稽古の基(もと)に立ってくれた相手です。
普段どれだけ仲が良くても、ちゃんと礼節をわきまえるのが当然ですよね。


休憩時間だからといって、過度にふざけてはいませんか?

稽古の合間の休憩時間や稽古前、稽古後といえど、道場はあくまで稽古をする場所です。
決してふざけて遊ぶ場所ではありません。
ましてやふざけてであっても、相手に暴力をふるうようなマネをするのはあってはならない行為です。
今自分のしている行動が、時と場所・場面に適した行動であるのか、良く考え、自分で正しいと判断して行動出来なければ袴を身に付ける資格がありません。




少し厳しいことを書きましたが、道着・袴を身に付けている以上、絶えず袴の折り目が示す精神通り、清く正しく、礼節を重んじる人になって下さい。

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プロフィール
HN: まるち●
HP: 蕨市南剣道クラブ
性別: 男性
職業: システムインテグレーター
自己紹介:
小学校二年生より剣道をはじめ、高校時代まで約10年間修練に勤しむ。
その後一時剣の道から遠のくも、自分の子供たちが剣道を始めたことをきっかけに、再度剣士として修行を積むことに。
小学三年生より約四年間、かつて某テレビ局で殺陣の指導をされていた恩師ご指導のもと、神免派二刀をご教授いただく。
現在はIT関連企業に従事し、主にソフトウェアの検証・評価・導入支援を担当。
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