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剣道で「面」と言えば、頭を守る剣道具、もしくは頭頂部を打突する技のことを指します。
打突時には大きな声で
「メェーーーンッ!」
と打ち込むため、剣道をされたことがない方でも「面」がどこかわかっている人が多いのではないでしょうか。
さて、この「面」という名称、防具に付けられたのが先なのでしょうか?
それとも技に付けられたのが先なのでしょうか?
というよりも、そもそも頭部を守る、もしくは頭部を打突する技なのに、何故「面」という名称になったのでしょうか?
・・・こんなどうでもいいようなことが、つい先日寝ようとしたときに急に気になりだし、寝られなくなってしまった・・・というのは余録です。(笑)
剣道が江戸時代に刀を扱うための術として修練されていた「剣術」に端を発しているのはご存知の通りです。
もっと以前から剣術自体は存在していましたが、竹を四つ割りにして組み上げた「竹刀」が江戸時代初頭に作成され、これを機に爆発的に広まりました。
当然「剣」を扱うための「術」なのですから、竹刀はあくまで練習用、本番(?)では刀を扱うというのは想像に難くないでしょう。
で、その当時の刀は、というと・・・
これも今回調べて初めて知ったのですが、江戸時代の刀は「太刀(たち)」ではなく「打刀(うちがたな)」というのだそうです。
[ 打刀(うちがたな) ]
全長: 70-90cm(柄の長さを含む)
重さ:700-1,400g前後(作成時期や地域による)
長さ(刃長:露出刃部のみ):
室町時代平均2尺3寸5分程度、太閤刀狩以後擦り上げ(磨上げ)られ2尺3寸3分以下、江戸時代武断政治には士分(武士階級)及び剣術修行者2尺3寸以下・文治政治以降2尺2寸8分以下、それ以外の階級が許可を得て帯刀する場合(逮捕吏、神職及び祭祀職・神人・祭祀時の扮装役、虚無僧、大関以上の力士、芸能・大道芸興行者、公家貴族衆、槍持ちなど武家奉公人、その他特別身分帯刀許可など)2尺2寸3分迄が大刀の定寸と武力規制のため制定。
その他庶民であっても届け出があれば旅人は長さ同程度以下の身の細い脇差の携行を護身用に許可された。
また、上記の職務・催事の際ではその他にも刃挽きされ刃の付いていない刀や模擬刀、鉄刀(≒兜割り)と呼ばれる打刀を模した捕具等を差すことが許可された。Wikipedia より抜粋
これが当時使われていた刀だそうです。
もっとも例外として極端に長かったり、逆に短かったりする刀もあったようですが・・・
例外はともかく、この中で非常に気になるのがその長さ。
一寸は約3.03cmですから、江戸時代の刀は
3.03(cm)×23(寸)=69.69(cm)
なんと70cmにも満たない長さしかありません。
我々現代の大人が使用する竹刀は三九ですが、当時の大人の男性で155~158cm程度。
現代なら中学二年生男子の平均身長にも届かない、ということになります。
彼らの使用する竹刀は三七ですから
3.03(cm)×37(寸)=112.11(cm)
全日本剣道連盟 剣道試合・審判規則第3条、細則2条で規定されている中学生一刀の竹刀の長さ規定 114cm以内 と合致します。
さて、ここでちょっと剣道の「面」に話を移しましょう。
「面」が技として一本となるためには、竹刀の物打ちの範囲内で打突出来ていなければなりません。
物打ちとは竹刀の切先から中結までの部位。
中結は切先から竹刀全長の約1/4に結うとされています。
竹刀の長さが114cmなのですから、切先からおよそ30cmくらい手元が中結の場所、となります。
中結までが30cmならば、柄頭から中結までは約82cm。
打刀が約70cmなのですから、その差は12cmほど。
中結が額に当たるように面を打ち込むということは・・・
そう、ちょうど打刀であれば眉間を切先で切りつけるくらいであることがわかります。
つまり「面」を打つという行為は、竹刀だからこそ頭頂部を打突することになりますが、本来の刀を持った戦いのなかでは、同じように切りつけることで眉間、つまり本当に「面」を切ることになるのです。
・・・と、もっともらしく書いてみましたが、実はこれ、全て私の勝手な想像です。(^^;;;
これが本当に正解かどうかは定かでありませんが、一応理屈は通るようになった・・・と思うのは、私だけでしょうか? (;^_^A
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HN: | まるち● |
HP: | 蕨市南剣道クラブ |
性別: | 男性 |
職業: | システムインテグレーター |
自己紹介: | |
小学校二年生より剣道をはじめ、高校時代まで約10年間修練に勤しむ。
その後一時剣の道から遠のくも、自分の子供たちが剣道を始めたことをきっかけに、再度剣士として修行を積むことに。 小学三年生より約四年間、かつて某テレビ局で殺陣の指導をされていた恩師ご指導のもと、神免派二刀をご教授いただく。 現在はIT関連企業に従事し、主にソフトウェアの検証・評価・導入支援を担当。 |