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日々の稽古、私の剣道に対する考えなどを綴ります。

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先日に引き続き、今日取り上げる中心は「気」です。


剣道で「気」は二種類あります。
ひとつは自分の気、もうひとつはもちろん相手の気です。


では、それぞれの「気」の中心とはどういうことなのでしょうか。
まずは自分の気の中心について考えて見ましょう。


剣道で相手と相対したときには、「攻めの気」「守りの気」があります。
どちらも特に説明の必要はないでしょう。


さて、ここでひとつ勘違いしないでいただきたいのですが、「守りの気」とは「防御の気」ではない、ということです。


剣道には「専守」という考えはありません。
あるのは「受け返す」という意味の守りであり、攻めと表裏一体となったものです。
返し技や抜き技をイメージしていただければ、意味をわかっていただけると思います。


さて、ではこの二つの自分の気の中心とは・・・
もうおわかりですよね。
両者の中間、つまり打ち気に逸らず、かといって待ちに廻らない、臨機応変に対応出来る精神状態のことを指します。
言葉で表すのは簡単ですが、実際にその状態を保つのはものすごく難しいことです。
絶えず平常心、これを肝に銘じて稽古に励むと、自然と身に付く・・・
のだそうです。(^^;ゞ
↑自分が出来ていないので、断言出来ません。(苦笑)


次に相手の気の中心も考えてみましょう。


相手の気は自分の気同様、「攻めの気」と「守りの気」、そして中心である「平常心」があります。
それぞれの関係は
攻め⇔平常心⇔守り
となり、こちらと対峙する時間の流れの中で、刻一刻と変化しています。


相手の気の移り変わり方としては

  1. 「平常心 ⇒ 攻め」の中心
  2. 「平常心 ⇒ 守り」の中心
  3. 「攻め ⇒ 平常心」の中心
  4. 「守り ⇒ 平常心」の中心
と、4つの移り変わりがあり、それだけ中心が存在することになります。


バラバラに言葉だけで理解しようとするとややこしいですが、それぞれを技に置き換えるとわかりやすくなります。
1の「平常心 ⇒ 攻め」の中心ですが、この中心を取ること=出ばな技を決めることが出来ます。
2の「平常心 ⇒ 守り」の中心も同様ですね。
3の「攻め ⇒ 平常心」の中心を突けば返し技となりますし、4の「守り ⇒ 平常心」の中心を攻めれば追い打ちとなります。


こうしてみると、相手の気の中心というのは、こちらの攻めの好機であることがおわかりいただけることでしょう。


普段の稽古の中で
「よし、打とう!」
と思った瞬間に相手に打ち込まれ、まるで対応出来なかった・・・
なんてこと、ありますよね?
これは1に該当する例ですが、他の3つも思い当たる節があるのではないでしょうか?


これら「気の中心」を意識して普段から稽古しているのといないのとでは、上達の度合に大きな差が出てきます。
最初はわからなくても、段々と相手の気についてはわかるようになってくるはずです。


これを機に、ただがむしゃらに稽古するだけでなく、自分の得手・不得手=自分が気の中心を見抜けている・見抜けていない、を考えながら普段の稽古をしてみて下さい。
絶対に無駄にならないはずですよ。

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さて、今日は基本中の基本でありながら、何年、いや、何十年やっていてもなかなか会得し切れない「体の中心」についてです。


まず、下の図を見て下さい。

この図は、竹刀を構えた時の足の位置を示したものです。


が、実はこの図、剣道において極意とも言える全てを表した図なんです。


まず足の置き位置を見てみましょう。
左右の足は肩幅くらい、ちょうど間にこぶし一つ離れた位に開きます。
そして左足のつま先の位置に右足のかかとが来るようにして構えます。
この位置関係を示すのが横に引かれた水色のラインです。
そして右足のかかとは紙一枚分、左足のかかとは握りこぶし一つ分ほど浮かせて、つま先で体重を受け止めます。


そしてこの横に引かれたラインの真上に左右の肩があって、初めて自然体の構えになります。


自然体に構えることは剣道でもっとも大切なことで、これに異論がある人はいないでしょう。
自然体に構えることが出来れば、いつでも動け、何にでも対応出来ます。


私がまさしくそうなのですが、自然体からどうしても打ちに行きたくて、このラインより前に両肩が位置する構えをする人がいます。
一見、その方が早く踏み込めそうに見えるのですが、実際は逆です。
打ち込む際、どうしても前方に重心がずれてしまっているので、一度重心を後ろに下げてから打ち込むことになってしまいます。
その分、ワンテンポ遅れた打ちになってしまうのです。


これは実際にやってみるとわかると思います。
図のように足を構えた状態で、両肩を前方に倒してみて下さい。
重心が右足にかかってしまいますよね?
そこから飛び込もうとしても、重心が乗っている右足を前に進めることが出来ないでしょう。
前へ出るには一度重心を後ろに戻し、左足に重心が移ったところでようやく右足を前に進めることが出来るようになります。
この一瞬の時間差によって、自分の打ち込みが相手に避けられてしまいます。
なお、これは打突時、打突後も同様です。
両肩が前に出てしまうと前のめりにつんのめった打ち方となり、美しい打突姿勢ではなくなってしまいます。
絶えず両肩は、両足の中心線上にあるように心掛けましょう。


次に縦の水色のライン。
これは左右の足の中心に線を引いたものです。
そして剣道においては構えてから構えを解くまで、このライン上だけを左手は動くことになります。
構えているときはもちろん、打突時にも、打突後も、絶対にこのライン上から左手がそれてはいけません。


切り返しや胴打ちの基本練習の時に良く見られるのですが、このライン上から左手が外れてしまっている人が非常に多いこと。
これをずらしてしまうと、それだけ相手に多くの隙を与えていることになり、打突は冴えの無い「殴り」へと変わってしまいます。
いくら有効打突部で相手の面や小手、胴を捉えていたとしても、残念ながらそれでは「一本」になりません。


左手がこのライン上にあり、なおかつ手の内を内側に絞って打ち込むことで技に冴えが出ます。
この冴えが一本を勝ち取るためには重要なのですが、理解している人は少ないように感じます。


最後は縦のラインと横のラインの交わる点、まさに中心です。


この真上には当然頭がきます。
肩と同じように、構えた時だけではなく、打突時も打突後も、真上からみた中心に頭がなくてはいけません。
そうすることで相対する相手の全体を見ることが出来、隙を見付けやすくなります。
と同時に、相手からは隙がないように見えます。


もうひとつ、この中心の上になければならないのがです。
やはりいつでも腰が中心を保っているのが重要です。
打突時に腰が残ってしまったり、鍔迫り合いをしている時に腰が引けている子が複数いますが、これでは思うように相手を打つことが出来ません。
それどころか、俊敏に動くこと自体が危うくなってしまいます。


水色のラインが交わる中心の真上には、頭と腰、両方が絶えず鎮座するイメージをもって稽古すると、立ち姿も美しく、正確で速い打突を行うことが出来るようになりますよ。


長くなりましたので、とりあえず今日はここまで。
続きの「中心」はまた後日ご紹介いたします。

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自分が実践出来ていないのであまり大きなことは言えないのですが、自分に対しての戒めの意味も込めて、是非意識して欲しいことがあります。


それは中心を意識することです。


何の中心?
って疑問が当然出てくると思うのですが、剣道には数えきれないほどの「中心」があり、それを知っているのと知らないのとでは雲泥の差が出てしまいます。
これを機会に、稽古の際に「中心」を意識して稽古してみて下さい。
それが自然と試合で出せるようになれば、絶対に勝利への活路が開けます!


が・・・
あんまりにも沢山ありすぎるので、明日以降、一つずつそれぞれの中心をご紹介することにします。
今日は稽古で疲れてしまったので・・・f(^^;)


ということで、明日をお楽しみに!
ゴメンナサイごめんなさいゴメンナサイっっっ!!!<(_ _)>

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先日のブログで血豆のことを書きました(参照:血豆が出来た)。
おかげで今日は左足に体重をかけると痛くて痛くて、とてもじゃありませんが稽古どころではありません。


そこで今日の稽古では、左足にサポーターを付けて稽古をしました。

これ↓

まぁ、サポーターを付けたところで気休め程度、痛いものは何をしても痛いんですけどね。(苦笑)


ところがこのサポーターをつけて飛び込もうとすると、どうしても左足が滑ってしまい、ズッコケたような打ち方になってしまいます。


そこで「ハッ」と気が付きました。


何故左足が滑ってしまうのか。
それは足首の力で床を「蹴って」いるからです。


実は随分前から、いろいろな稽古をつけて下さる先生方に
「腰から前に出る」
ように注意を受けていました。


その理由がまさにここでした!


左足の足首の力で床を蹴っているので、左足はその場に残ってしまいます。
すると上体は前のめりとなり、結果腰が「残った」飛び込み方となってしまっていたのです。


今日、たまたまですがサポーターを付けて稽古をし、どうしたら左足が滑らないように飛びこめるか試行錯誤していて、ようやくココに気が付いたのでした。
↑遅っ!!! (;^_^A


今までは腰から前へ、前へ・・・
と「腰」ばかりに意識がいっていて、足の扱いがおろそかになっていたのですね。


さて、ではどのように飛び込むのが正しいのでしょうか。


これは実際に今日やってみた私の感覚なので、表現方法が正しいかどうかはそれぞれ個人差があると思います。
なので鵜呑みにするのではなく、あくまでそういう感覚なんだな・・・くらいのニュアンスで受け止めて下さい。


まずイメージとしては、踵を浮かせた左足の下に、くさび型の積み木をぴったりとはめ込む感じ。
実際に前へ体を進めるときには、そのくさび型の積み木を左足の足の裏全体で踏み込むようにします。


すると右足がスムーズに前へと運べ、自動的に左足は右足のもとへと引きつけられ、腰から前に出た打突が出来るようになりました。


実際に私はこのイメージに則って今日の稽古をしてみたところ、久し振りに「前に出る」稽古を出来た感覚が得られました。
きっと学生時代の私は、まるで意識することなく、この飛び込み方が出来ていたのでしょう。


15年ほどのブランクを経て稽古に復帰した私にとっては、久々に体全体が前へと押し出される稽古が出来、今日の稽古は本当に充実したものとなりました。


しばらくの間は血豆が完治したとしても、サポーターをつけたまま、左足が滑りやすい状態で稽古を続けようと思っています。
そうすることで体が感覚を思い出し、自然と元の飛び込み方に矯正されることを期待して・・・。

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我が家の長女がまさにこれの筆頭でお恥ずかしい限りなのですが、子供たちの稽古を見ていて
手の内が締まっていない
打ち方をしている子が多数見受けられます。


では、手の内を締めるとはどういうことでしょうか。


これを手軽に体験するには、手ぬぐいや雑巾を絞ってみるのが一番です。
まずはお父さんやお母さんが試しにやってみると良いでしょう。


方法は簡単です。
幾重かに折りたたみ竹刀の柄と同じくらいの長さ・太さの棒状にした手ぬぐい、あるいは雑巾を、竹刀を構える時同様、右手は手拭い前方の端を握り、左手は手前末端を握ります。
竹刀を握る基本は、両手とも親指と人差し指に力を一切入れないことです。
ここでも同様に、小指 5:薬指 3:中指 2 くらいの割り合いで力が入るように握ります。


手拭いをきちんと握れたら、両手の親指が下方へ潜り込むように手拭いを絞ります。


親指をピンと伸ばしたとき、指先が床を指している状態。
これが「手の内を締めた」状態です。


剣道で打突を行う際、相手の打突部位(面や小手、胴など)に竹刀の物打が当たる瞬間、手の内が締まった状態となっているのが、正しい打ち姿となります。
が、見ていると打突時に左手の肘が外側に開き、「く」の字に曲がっている子が数多く見受けられます。


実際にやってみるとわかりますが、手の内を締めた状態で肘を開くなんて芸当は不可能であることがわかります。
つまり打突時に肘が開いている子供は、手の内を締めてきちんと竹刀を振れていない証拠なのです。
逆に先生方の打突時の腕を見れば一目瞭然、肘を開いて打ち込む人なんて一人もいないことに気付くはずです。


手拭いを用いて手の内を締める練習は、家庭の中でそんなに広いスペースを必要とせず、手軽に出来ます。
今度の稽古の時、是非自分のお子さんが練習している姿を良く見てあげて下さい。
そしてもし、肘を開いて打ち込みをしている姿を発見したなら、この練習方法を教えてあげて下さい。


親指と人差し指に力が入らないように、正しい手の内の締め方を日常の中で身につけましょう!

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プロフィール
HN: まるち●
HP: 蕨市南剣道クラブ
性別: 男性
職業: システムインテグレーター
自己紹介:
小学校二年生より剣道をはじめ、高校時代まで約10年間修練に勤しむ。
その後一時剣の道から遠のくも、自分の子供たちが剣道を始めたことをきっかけに、再度剣士として修行を積むことに。
小学三年生より約四年間、かつて某テレビ局で殺陣の指導をされていた恩師ご指導のもと、神免派二刀をご教授いただく。
現在はIT関連企業に従事し、主にソフトウェアの検証・評価・導入支援を担当。
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